試験開始~終了までの流れ
実際に試験を受けてみて、気づいたことや感想をレポートしていきます。
まずは、試験の流れについてです。
全ての講義を終えると、試験の準備に移ります。
ペットフード販売士の講習会を写真つきでレポートしています。講習会のスケジュールや参加者の様子、講義で印象に残った感想などをまとめています。個人的には数々の講習会の中で一番雰囲気がよく満足度が高かったので、申し込みを検討している人はおすすめです。
試験が始まる前に休憩をはさみますが、試験開始の5分前には着席します。
トイレなどで席を離れる人は、戻りの時間に注意してください!
試験時間は、60分。
終わり次第退室可能だよ
問題用紙・解答用紙・アンケートを提出して帰れるわ
問題数は、全部で25問。
ムチャクチャ少ないです(汗
私はペットフード安全管理者で一度衝撃を受けているのでそこまででしたが、会場の「エッ、これだけ??」感はすごかったです…
ペットフード安全管理者認定制度の試験について、試験問題から難易度をありのまま解説しています。問題数や出題内容は試験当日まで情報が少ないので、過去問がわりの対策になると思います。合格案内の写真もあるので、ペットフード安全管理者の検討の参考にしてください!
試験で聞かれたこと
どんな問題が出たか、思い出せる範囲でメモしてみました。
赤字になっているところは、穴埋めや選択問題で聞かれたことだよ
- 総合栄養食とは:主食タイプのペットフード。これと水だけあげればよい
- ペットフード安全法の対象について、正しい組み合わせは?
- 原産国で正しい工程はどれ?
- 医薬品医療機器等法について(表現のアウト・セーフに関することを聞かれました)
- パッケージに書いてある給与量は、1日分?それとも小分けの1回分?
- 腎臓病の進行に最も関係するのは?→リン(リンとカルシウムで迷う。帰り道で「引っかかった~!」と騒ぐ集団も)
- 高齢期の栄養管理について(テキストP42~43参考)
- うさぎの消化生理について(テキストP117参考)
- モルモットは完全草食、ビタミンCを食べ物から摂取しないといけない
- ハムスターは草食に近い雑食動物
- 水分含有量10%程度がドライタイプ、80%程度がウェットタイプ
- 中間水分製品の微生物の制御→水分活性コントロールと脱酸素剤やガスバリア性のフィルムで酸素を遮断
- ペット飼育で報告されていないのはどれ(テキストP141~参考)
- ウェットフードについて:殺菌後直ちに冷却/一般的に保存料不使用/ボツリヌス菌対策(問題はサルモネラ菌でひっかけだった)
- ワンちゃんの発汗機能について
- 猫の消化管の長さ→雑食や草食の動物に比べてかなり短い
- 赤ちゃんの食事をかえていくタイミングについて
- 離乳期の時期、固形食の与え方、食べ始める時期
- ワンちゃんは虫歯になりやすいか→×。非常に稀
- 歯周病について:小さい頃から歯磨きが大事/一度歯石をとればOK(×)/歯石対応フードはある
- 脂肪は何倍のエネルギーがとれるか
- ワンちゃんの妊娠中はカルシウムをサプリメントで必ず補うべきである→×
- 猫は水分摂取量が少なく尿が濃いので、泌尿器系の病気にかかりやすい
- 腎臓関連:赤血球は腎臓でつくられるので、腎臓が悪くなると貧血になることがある?→赤血球がつくられるのは骨髄
- 味覚について:味蕾で味を感じていて、味覚は生命維持に欠かせない感覚/犬も猫も甘味を好む→猫は甘味を感じない
- 肥満について:肥満はただ太っているだけの状態ではなく、脂肪細胞が産生するホルモンの影響で様々な病気が起こることが確認され、肥満そのものを病気とする考え方も強まってきている/太った犬が絶食すると肝リピドーシスになり、命に関わる自体に陥ることもある→犬ではなく太った猫
- 賞味期限について:過ぎてたら完全アウト?→未開封の状態の期限なので、開けたら期限内でもなるべく早くつかう
- 犬用のフードを猫に与えてもいいか→×(猫にはNGなプロピレングリコールが入っていることがあるため)
- 脂肪を抜いても問題がないかどうか
- 尿路結石症、FLUTDの予防法・治療法について(テキストP45参考)
- 避妊すると生殖器系疾患のリスクが増える→×
- 健康な犬や猫は過度なナトリウムを摂取しても尿中に排出できる→○
- 猫は乾物量で40%程度の糖質はうまく利用できる→○
- 「人と動物の共通感染症」と呼ばれるもの→全世界で100以上ある
- 子猫は生肉のみ与えていればよい→×
- 尿にはブドウ糖やアミノ酸が含まれている→NO。ほぼ100%再吸収されるので尿と一緒に排泄されない
- 腎臓関連の問題:赤血球は腎臓でつくられるので、腎臓が悪くなると貧血になることがある?→×。赤血球がつくられるのは骨髄
試験の感想
試験を受けてみて感じたことを、つらつら書いていきます。
問題数が少ない
試験問題数が25問というのは、やっぱり衝撃でした。
先生たちも「範囲が広くてテキストも分厚い。どこ勉強していいかわからないよね~」みたいなことを言っていたくらいなのに…
それなりの問題数があると構えていましたが、予想外でした。
だけど予習・講義は気を抜けない
とは言え、テキストをしっかり読み込んでおくのは大切です。
テキスト通りの文章の穴埋め問題、そこそこありました。
テキストの読み込みが試験を有利にするよ
ですが、「こんな細かいことテキストに書いてあったっけ?」というような、レジュメの中にしか書いてない内容が選択肢内にあったりもします。
講義をしっかり聞いてレジュメに隅々まで目を通すこともポイントです。
なかには講義中の先生の解説で知る知識も。予習も講習会も油断できません
ひっかけ問題が多い?
問題数が少ないのに、ひっかけ系の問題が多い印象でした。
ただでさえ問題数が少なくてミスできないのに、ひっかけが多いなんて。。なかなかのSっ気です
問題数が少ないとはいえ、中身が濃いつくりなので油断は禁物です。
テキストにはなく、講義で初めて触れるような情報もけっこう多かったです
集中を切らさずお耳ダンボで解説を聞くと、一歩リードできそうね!
合否について
合格通知は2段階になっています。
まず最初に、合否の案内が郵送で届きます。
合否通知
4週間前後が目安と言っていましたが、2週間ちょっとでムチャクチャ早く届きました!
その後、認定証書、認定カード、販売士在籍POPなどが届きます。
案内では11月中旬に送るとのこと。
合格通知がとても早く届いたので、「今回も早く届くかな」と予想していましたが…
20日過ぎても来ない。。
合格通知がすごく早かったのでちょっと心配になりましたが、11月22日に届きました。
12月に入っても来なかったら協会に問い合わせようと思っていたので、無事に届いて一安心。
試験~認定証書もろもろが揃うまで、およそ1ヶ月半ほどかかると思っておくとよさそうです
実際に届いたものは、こんな感じです。
認定証書
B5サイズくらいの賞状です
認定カード
バッチ
エプロンなんかにつけたら箔がつきそう~
販売士在籍POP
組み立ててレジ横などにおくと、アピールになりそうです
ペットフード販売士 表記およびPR規程
ペットフード販売士の表記使用に関する注意事項などが書かれています
出題内容に基づいて復習
ここからは自分のための内容になるので、スルーしてもらって大丈夫です。
でも、テキストやレジュメに基づいて復習してるから、何かの参考になるかもしれないわ!
犬・猫の栄養に関する基礎知識
犬と猫の違い、人と犬・猫の違いがテストで問われるポイントです
脂肪について
- 炭水化物、タンパク質の2倍以上のエネルギーがある
- 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
- 必須脂肪酸を供給する
- 細胞膜の構成要素
- 皮膚からの水分喪失をコントロール
- 体内でさまざまな活性物質を合成
- 細胞つくれないから、いずれ死ぬ
- ビタミンもつくれないから、肌もキレイにならない
ささみキャベツごはんは脂肪3%くらい。毛ヅヤもハリもなくなるそうです
- オメガー3脂肪酸:EPA、DHAなど(えごま、亜麻仁、青魚など)
- オメガー6脂肪酸:リノール酸、アラキドン酸など(コーン油、大豆油、グレープシードオイルなど)
肥満について
- ただ太っているだけの状態ではない→病気につながることが確認されている
- 犬と猫の肥満有病率は年齢を追うごとに上昇→7歳前後でピークを迎える
肥満そのものを病気とする考えも強まってきています
- 対策:肥満の原因を一つ一つ改善
- 注意:食事を極端に減らしたり、絶食は×
特に太った猫ちゃん絶食ダメ!肝リピドーシスになって命に関わることがあります
歯周病について
ワンちゃん猫ちゃんはめったに虫歯になりません
- 唾液にアミラーゼ(デンプン分解酵素)が含まれていない=口の中で糖の分解が行われないから
- 口腔内のpHが人と異なる
人間みたいにもぐもぐもぐって咀嚼(そしゃく)しないから、口内に消化酵素いらないよねって話なの
でも、歯石や歯垢には要注意だよ!
- 蓄積すると、歯茎が炎症したり出血して、痛くて食事できない
- 動物病院で歯石をとってもらったとしても、ケアを続けなければいずれ再発する
小さい頃から歯磨きを習慣づけすることが大切です!
尿路結石症(尿石症)について
- 結石の種類によって様々
- ワンちゃんのストルバイト尿石は、尿路の細菌感染が主な原因
- ストルバイト結石:マグネシウム、タンパク質、リンの摂取をおさえる
- シュウ酸カルシウム結石:シュウ酸、カルシウムの摂取をおさえる/生活環境を改善
FLUTD(猫下部尿路疾患)
- 十分な水分補給(ウェットフードは水分量が多いので◎)
- 生活環境を整えて、猫のストレスを軽減
高齢期に必要な栄養素
- 高齢期になると、体内の水分平衡が乱れて脱水症状が起きやすくなる
- あまり飲まない場合は、水分量の多いフードの併用や切り替えを行う
嗜好性、消化率の低下が目立ってきます
- ウェットフードを使用する(消化がいいから)
- ドライフードをお湯でふやかして嗜好性を高める
老化には個体差があるので、その歳になったら必ず切り替えないといけないというわけではないそうです。メーカーやフードの種類によっても栄養成分が異なるので、体調を見ながら検討しましょう
犬と猫の生理学
味覚
- 生命の維持に欠かせない感覚
- 食べ物の味は、舌にある味蕾で需要される
- 大脳皮質へ伝えられる
- 犬:苦みを嫌い、甘味を好む(腐肉食動物)
- 猫:甘味に対する感受性がない(甘いアミノ酸にはよく反応する)
猫の特徴
- 完全な肉食動物
- 消化管の長さ:体長の約4倍程度
雑食や草食の動物と比べるとかなり短いそうよ
- 本来タンパク質と脂肪を含む食べ物があれば十分だから
- でも乾物量で40%程度の糖質ならうまく利用できる
- 泌尿器系のトラブルが多い
- 水分摂取量が少ない上に、濃縮された尿を排出するから
犬と猫の妊娠期間
ワンちゃんも猫ちゃんも、約2ヶ月です
- 犬:55~70日(平均63日)
- 猫:63~65日
エキゾチックアニマル
- 完全草食性(母乳以外動物性の食べ物を食べない)
- 消化管がムチャクチャ長く、特に盲腸は巨大(盲腸内には繊維と常在細菌が発酵)
- 盲腸では2種類の便をつくりわけている:コロコロした便(ふつうのうんち)、盲腸便(食ふん用)
- 完全草食動物
- 体内でビタミンCの合成ができない、食べ物から摂取する必要あり(完全草食で野菜モリモリ食べるので、人より心配ないが)
ペットフードの関連法規
ペットフード安全法
法律で規制させるペットフードは、「ペットの栄養に供するもの」が対象とされています。具体的には以下の通りです
- 総合栄養食(主食タイプ)
- 副食(おかずタイプ)
- 療法食
- おやつ
- スナック
- ガム
- ペット用生肉
- サプリメント
- ミネラルウォーター
- 医薬品
- おもちゃ
- ペットフードの容器
- またたび
- 猫草
- 店内で飲食されるフード
- 調査研究用のフード
ペットフードの原料にメラミンが混入していて、ワンちゃん猫ちゃんに健康被害が出る事件がアメリカで起こったんだ。これを機に日本でもペットフードの安全性を守る体制をちゃんとしよう!ってなって、ペットフード安全法が施行されたんだよ
ちなみにメラミンっていうのはプラスチックの原料みたいなものよ。原材料は中国だったらしいんだけど、タンパク質量をかさ増しするために使われたらしいの。こわいわ、、、
賞味期限
- 未開封で栄養や風味が保証できる期間
ただし、期限を越えた場合でも品質が保証されていることと定義されているよ
- 表示方法:年月日or年月
年月で表示する場合は、当該月の末日まで品質が保持されていると思っていいわ
賞味期限はあくまで“未開封”なので、開封後はできるだけ早く使い切りましょう!
ペットフードについて/製造・保存
- 総合栄養食:主食タイプのペットフード。これと水だけで健康を維持できる
- 間食:1日に必要なエネルギー量の20%以内に制限
- 療法食:獣医師の指導に基づいて与える
- 妊娠・授乳期用:高エネルギー
- 歯石対応フード:形状は歯石の蓄積を防ぐ形
ペットフードの与え方
- パッケージ記載の給与量=1日あたりのトータルの給与量
パッケージに書いてある量は、1回分の量ではありません。数回にわける場合は調整か必要です
ウェットフードについて
- 一般的に保存料は使われない
缶詰は殺菌して密封状態が保たれているからです
中間水分製品
練り加工製品と素材ベース製品の2つにわけられます
- 水分活性コントロールで微生物制御(砂糖や塩をつかう)
- 酸素を遮断して微生物制御:脱酸素剤で酸素を遮断(開封後の再使用は不可)、ガスバリア性包材で遮断後も酸素が入らないようにする
ペット飼育の基礎マナー
- 狂犬病予防ワクチン
- 生後91日以上のすべての犬に接種義務がある
- その後も一年に一回は接種を行う
ペット飼育の効果・効用
- ペット飼育をしている高齢者のほうが頻繁に病院通いをしないという調査結果
- 医療費の節約効果も報告されている(ドイツで年間7547億円、オーストラリアで年間3088億円)
小学校:教室内にワンちゃんがいるほうが、集中力の平均持続時間が5分も長い
アクアリウムを見ると、高血圧症の人も健康な人も血圧が下がるという論文